2019年10月6日日曜日

2019-10-06 JCRC第5戦in群馬CSC

 秋の風物詩(?)であるJCRC群馬に参加しました。
 元々はアートスポーツ杯という名で108㎞位の長距離を走るレースで、現在は102㎞(6km×17周)になっている。アップダウンのあるコースで100㎞級のホビーレースは数少ないので毎年楽しみなレースだ。

 年々JCRC参加者が減る傾向にあることが残念・心配だったけど、今年は10月第一週にしたせいか、かなり濃いメンツが揃った。JPT選手数名にJBCF-E1選手、ニシタニさん・ナルケさんら強豪レーサーが参戦。午前中のJPT選手と数名は午前中の2Hエンデューロで消耗していると思うので、今回レースのキーとなるのはエントリー42人中5人を投入してきた山中湖サイクリングチームだ。彼らのチームプレーをいかに崩し、いかに利用するかが重要となるだろう。

 当日は天気も良く、風も弱くてレース日和。
 僕にとっては11月のツールドおきなわ前最後のロードレースとなるので、補給の練習も兼ねての走りとなる。今回は250mlのフラスクボトルに糖質・アミノ酸を飽和ギリギリまで投入して持ち込んだ。
 試走もしたけど天候が良かったため、気になるような枝・落ち葉・水溜まりもなく、路面コンディションは良い。
 汗を流すほどの気温ではなかったけど、おきなわを意識して750mlボトルを2本装備。また、集団を移動する感覚が欲しかったのでスタート位置は後方にしてみた。
 そういえば富士チャレや他エンデューロ系レースと比較してスタート前の恐怖感はなかった。やっぱりSAクラスだと皆走れる人だからだろう。
(走れる=知識・技量がある≠脚力がある)
 程良い緊張感の中、11:45レーススタート。
結果:SAクラス(102km) 優勝
 下り終えてからリアルスタート。ぶっ飛んだペースアップが見られなかったので、少しずつ移動して心臓破りの坂あたりで集団前方に出れた。前回のエカーズ参戦時のような9分/周(ave40km/h!)で延々と進む殺人的ペースではなかったので、久々に(笑)心臓破りの坂でインナーギアを使った。
2周目にかけても飛び出すような動きがありつつ適度にチェックを入れていると、応援の方々から
「逃げ2名、30秒!」
と情報が入る。リアルスタート直後から逃げアタックがあったようだけど、後ろにいて全く気が付かなかった。恥ずかしい。
 追う動きがちょくちょくあり、僕もたまに参加。というのは、逃げの1名が山中湖CCだからだ。瞬く間にタイム差が50秒近くまで広がり焦りを感じる。山中湖CC他選手はアタックがあればチェックし、ローテ妨害をしたりもしているけど、あからさまなローテ妨害はヘイトを集めるだけなのでやめた方が良い気がする(本場フランスはあんな感じなのか?)。せめてローテに混じってペース落とすなり、スローペースで先頭走るなりした方がまだ好感触。
途中山中湖CCのフランス人に
「逃げはそっちのチームか?」
と聞いたらわざとらしく
「日本語分かりませーん」
って感じのジェスチャーをされて
「絶対わかってんだろ!」
と怒鳴ってしまった。レース中にイライラが溜まるが、他山中湖CCの選手に聞いたら「うちの選手です」と礼儀正しく教えてくれた。ありがとう。
 とはいえこのままの展開は面白くないし、ブリッジするには離れすぎている。脚を使うけど、とにかく集団を活性化させるようにペースアップを促す走りをする。
何回かブリッジの動きに乗るけど上手くいかない
途中ナルケさんのダウンヒルを見たがあまりに速過ぎて度肝を抜かれた。多分僕とは下りに対する意識・認識が数次元違う気がする。今後もっと考えて走ろう。

1時間過ぎくらいに逃げ1名ドロップし、残り山中湖CC1名と情報が入る。流石に1名逃げは決まらないと思うので、以降は無理に追わず徐々にペースを詰めていく。大事なのは逃げを捕まえた後のカウンターアタックへの対処だ。
 そこでニシタニさんが良い感じにペースを上げていく。ニシタニさんのレース感(嗅覚?)は参加者の中でもずば抜けているので迷わず反応する。他数名も反応し集団を細長くしながら進んでいく。途中で山中湖CCの逃げを吸収してレースは降り出し、と思いつつ間髪入れずにアタックの準備をする。
 ここでアクシデント。心臓破りの坂に向かってシッティングで走っていたらリアホイールに強い衝撃を感じる。思わず「アブねぇ!」と叫んだら、なんと前半ずっと逃げていた山中湖CCの選手が僕にはすって落車していた。斜行したつもりはなかったのだが、登坂でのスピードダウンで突っ込んだのかもしれない。結局彼は落車リタイアした様で、かなりショックだった。
 それでもレースは続く。結局先頭はオーベストニシタニさん、山中湖CCヤマノウチさんと僕の3名となった。ここから50㎞・1時間以上を逃げ切らないといけない。
ヤマノウチさんがいるのでメイン集団は山中湖CCが抑えてくれるかもしれないので3名で回していく。が、ヤマノウチさんは脚を消耗しているのか、ローテに入らなくなる。このまま決まるようであれば、付き位置選手はスプリント参加しないのは暗黙の了解なので「ローテに入らなくていいの?」と聞いたが厳しそう。ただ彼もチームがいるので前待ち作戦になるのかもしれない。
 いずれにせよゴール目指して走るのみ。ニシタニさんと2人で淡々と回していく。恥ずかしながら逃げペースを落としたくなかったので、「下り下手なんで先行ってもらえないですか」と頼んでしまう。後ろでニシタニさんの下りを見せてもらったが、無理に攻めるのではなく、ブレーキ・ライン取りを丁寧に走っている感じだった。基本を極めてこそあのレベルに行きつくのだろう。とても勉強になる。
 しばらくするとメイン集団からナルケさん含む追走4名が確認される。情報ではメイン集団は完全に沈黙状態らしい。ヤマノウチさんが動けない状態なので山中湖CCが追撃してくると思ったけど予想外のラッキーだ。追走に対しては、追いつかれたらそれはそれで面白いので、気にせずペースを刻む。
 流石に段々とラップが落ちてくるが、それでも追走とのタイム差は残り4周ほどで2分近くまで広がる。流石に合流は無いと思うので、残りはニシタニさんとの一騎打ちのみ。追走に追い付かれなければ良いので、この周以降は無理にペースを上げず、ニシタニさんの動きに集中する。
 ラスト1周に向けての心臓破りでニシタニさんがフロントをインナーに落とさないのをみてペースアップだと思いすぐに反応。ダンシングでグイグイ登っていくのにシッティングでピッタリ食らいつく。千切るつもりか・こちらの様子見か分からないけど、この動きでヤマノウチさんが切れる。因みに平気な顔をしつつも、僕も大腿筋を攣りかける。その後、無理やり水飲んで動かしていたら収まったのでラッキーだけど、受けに回るとこちらの脚がやられてしまうので、やはり自分から攻めないと勝機はない。
 残り一周になる前に仕掛けようとも考えたけど、アタックしたところでニシタニさんが本気で下ればすぐ捕まると思ったので、仕掛けるのはダウンヒルが終わってからにした。
 下り終わってから登りに入ったところで不意打ち的にアタックを開始。受けに回ると脚が攣る気がしたのでとにかく連続アタックで勝負をかける。ニシタニさんの反応が遅れたのでそのままペースを上げて距離を稼ぐ。ゴールまで距離があるので油断しないよう踏み続ける。結局追走されなかったので、安心してゴール。
一応ハンドルを投げてみる
何だかんだレースの半分(50㎞)以上ニシタニさんと回して走ったけどave38km/h
程だったので、結構良いペースだったと思う。
レース後にヤマノウチさんに途中ハスって彼のチームメートが落車したことについて説明した。「登坂でペースが緩んだこともあるし、レースではあることです」と大人びた回答を貰ったが、前途ある若者の落車要因になってしまったのが心残り。復帰と今後の活躍をお祈りします。

ともあれ、年間のJCRCでもっともレベルが高くなる秋の群馬102㎞で、SAクラスで優勝したのは良い経験。来月のツールドおきなわに向けてコディションを上げていきたい。


反省・感想
補給はそこそこ上手くいった…ツールドおきなわではフラスクボトルメインで補給しようと思ったので、今回試せて良かった。前回の富士チャレでポケットから落とすトラブルがあって心配していたけど、片手で簡単に補給できるので、おきなわでも使おう。後はドリンクの選定を進める。
終盤の展開に足を残せた…逃げ切り狙いの展開で、最後ニシタニさんに対して攻める分の脚を残すことが出来た。昨年のおきなわや9月の富士チャレでは脚を残す余裕がなかったので、レース展開次第とは言え上手く出来て良かった。
ロードレース中のダンシング割合が増えた…ずっとダンシングが苦手だったけど、ここ数年でかなり改善された。特に今年7月のJCRC群馬でエカーズに蹂躙されて以降、ダンシング力強化に本腰となったおかげでかなり良くなっていると思う。今後ももっと改善する。
ダウンヒルについて…周を重ねるごとにましになるものの、路面が少しでも荒れているラインになった場合はやはり遅れ気味になってしまう。怖がってまで走る必要はないけれど、ライン取り・ブレーキタイミング・進入速度・視線など基本を大事に日々走ろう。
他人任せはお勧めしない…僕が参加するレベルのレースは基本的にアマチュアサイクリストの参戦するゲームである。そのためプロのように仕組まれたレース展開になることは少なく、逃げ切りが決まってしまう展開もそこそこ多い。集団で待機していればゴールで勝てるという一級スプリンター系選手でなければ、積極的に動いた方が自分にとって有利だし、なにより楽しいと思う。今回のレースだって、メイン集団に残った選手はおそらく全員脚を残したまま入賞圏外という不本意なリザルトだっただろう。群馬CSCって決して逃げ切り向けのコースではないと思うし、プロレーサーと違って勝敗で給料変わったりリストラされるわけでもないのだから、レースを面白く感じられるよう、自分から動いた方が良いと思った。なんて、スプリントが弱いから仕掛けまくっているクライマー系パンチャーの僻みでした。
応援の方の情報がとても役立った…心臓破りの坂で毎周レース展開・タイム差を伝えてくれる方々がいて、とてもレースが楽になった。ありがとうございました。


◎JCRC-SAクラス年間チャンピオン確定!
 今年は第1戦の日本CSCと第5戦の群馬CSCでそれぞれ一勝したため、ポイントが合計20Pに達し、年間チャンピオンの権利を獲得した。2年連続のSAクラス総合勝者確定!
 また年間チャンピオンジャージ作成に関する連絡が届くのだろうけど、肩に入れる文字を考えておくか。
ただ、チャンピオンジャージ授与のJCRC最終戦@下総は12/1(仮)予定で、前日に日産スタジアムエンデューロ(3H)に参加予定。下総はレース参加止しておくかな...自走サイクリング?まぁちょっと考えよう。

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