2019年11月10日日曜日

2019-11-10 第31回 ツールドおきなわ2019

今年も参戦しました、ツールドおきなわ。

2014年に初参戦して以来、これで6回目の参戦。
2017年までは毎回登坂でペースを上げる特攻野郎と思われていましたが(実際その通りですが)、2018年はついに2位入賞を果たし、今回はなんとゼッケン1001番を背負わせてもらうことになりました。

 今更ですが、今年おきなわに向けてのモチベーションは実はあまり高くありませんでした。昨年度にかなり満足のいく結果を出してしまったこと、10月JCRCで勝利しハングリー精神が欠如していたこと、またゼッケン1001だからマークされてリンチにされそうなこともあり、メンタル的には下向きでした。
 それでも1001番ゼッケンをつけて走れる最初で最後の機会と思い、今年もレースを楽しみたいという点だけはブレません。まぁ旅行(+レース)を堪能したいと思いました。

 そんな訳で仕事のスケジュールもギリギリコントロールしつつ、11/8(金)に沖縄入り。
那覇空港で自転車受け取り
AM着のナカジマと合流し、名護に移動して昼食。
ソーキソバ+ジューシーで満腹
PM那覇着組がホテルに来るまで時間があるので、そのまま本部半島をサイクリング。
風邪も弱くて走りやすいし、本州よりも日が出ている時間が長いので快適だった。
Trek2台
午後着組の3名と合流し、夕食+飲み。やはりオリオンビールを摂取しないとツールドおきなわは完走できないな(笑)。

11/9(土)は道の駅国頭から普久川ダムあたりを試走。おきなわ初参戦の2名も結構速い。
また、道の駅で広報の方と写真をとったりしました。
 https://www.facebook.com/yuiyuikunigami/posts/2685996618090053
 JCRCジャージを着てきたけど、広報効果はあるか?

 その後は「わぁ~屋」で猪豚丼を食べて、デザートに国頭ドーナツとブルーシールアイスを食べて(←食べ過ぎ!)、コースを走りながら会場入り。
受付で待望のゼッケン1001をゲット!
 走った方は気付いたと思いますが、皆さんの強い要望が届いたのか、今年は若干ゼッケンが小さくなっていました。
来年はもっと小さくてもいいぜ!
受付終了後は国頭行のバスに乗車。何だかんだ16:10頃に出発し、17:00頃には国頭に到着。
 今年も例年通り(?)いずみやに宿泊。レースの支度をしてから夕食。毎度ながら美味しい。
 その後はさっさと就寝。

11/10(日)、ついにレース当日。
 5:00頃から朝食をとる。自分は結構食べる方だと思っているが、ツールドおきなわの朝は毎年ながら食欲がわかない。多分前日に食べ過ぎてるからだろう。まぁ毎年レース終盤はきつくて吐き気を覚えたりするので丁度良いか。
 バスに荷物を預け、少し落ち着いてから会場へ移動。そういえば手荷物預けは国頭スタート地点でも出来るようだったけど、どこにも記載が無いし、時間も曖昧なのでリスクがあると思いバス預けにした。この辺りが毎年ながら杜撰だと思う。
 会場は結構肌寒い。来年出る方へのアドバイスですが、100円ショップで使い捨てのレインコート(2枚くらい)買ってくると良いと思います。
 会場では色々とご挨拶。
 ここ数年JCRCで一緒になる機会の多かったSHIDOナカオさん。何と210㎞定員オーバーで140㎞に来たとのこと。ニセコ落車で重傷を負いまだ腕の上がり切らないというジビキさんも気合で参戦。またRXフクダさんには「うちの若いのの相手お願いしまーす」なんて言われたけど、すでに9月の富士チャレでボコボコにされています。また、アマチュア日本最強クラスのヒルクライマーカトウさん・シュクヤさん(18年100㎞チャンプ)とも雑談しながらレースを待つ。
 そういえば、僕はあまりTV見ないのだけど、NHK番組のチャリダーから取材を受けた。レース前に取材って初めてかも。昨年の成績等から取材対象絞っているようだけど、正直僕より脚力ある選手は沢山いるので取材対象としては失敗ですね。
因みに「注目している選手は誰ですか?」という質問に対しては知っている名前数名上げましたが「日本最強クラスのクライマーカトウ選手」と答えておきました。
 因みに後で教えてもらった画像がこちらになります。


 
 流石にこのメンツと名前を並べられても困る...

 正直今年の市民140㎞はメンツが凄すぎる。210㎞上位に入るクライマーであるモリモトさん・ナカムラさんに肩を並べる超人カトウさん、210㎞で安定した成績をもつナカオさん、JBCF_E1でも上位に名を連ねる湾岸サイガさん・内房フルタニさん(僕ですら名前を知っている)、チャリダーにしても補強選手を入れたらしい。昨年同様RX・バルバも強力な布陣だし、JPT選手までいる。正直このメンツが市民140㎞だったら210㎞って誰が走ればいいのよ...
 といったところでビビってもしょうがない。今年も目いっぱい楽しもうではないか。
210㎞が通過し、9:20頃レーススタート。

結果:市民140㎞(オープン) 21位
スタートは前方付近に位置どる。先頭交代が安定しないけど、ナカオさんの動きに合わせて走ったらだいぶ楽だった。スタートしてすぐのトンネル付近も安全にこなし、1回目の普久川ダムの登坂へは先頭で突入。
1回目のKOMは先頭付近で淡々と回す。2名ほど飛び出していくが、今年は(も)KOMは狙わないので、そのまま逃す。
 集団先頭を引いていたら途中チャリダーの選手が挨拶に来る。名前は確認していないけど「早く後ろのうっとおしい奴ら千切りたいですね!」とか言ってきたのでイラっとした。皆忙しい中予算・日程調整をして沖縄まで来ているのに「うっとおしい奴ら」とは何様だ!もっと参加者をリスペクトしろ!と思うが、説教するほどお人好しではないのでスルーする。チャリダーボスのカケイ選手に至っては禁止されているのにゼッケン折り曲げて小さくしているし、放送時に映って違反行為指摘されたらどう言い訳するんだろう。まぁ関係ないけどね。
 そんなこんなで一回目のKOMは特に消耗せず頂上通過。
 下りは相変わらず遅いので結構抜かれるけど、補給地点過ぎる頃には追いつけるので焦らない。途中で気が付いたけど、ツールドおきなわの下りが遅い理由は技量もあるけど「ブラインドコーナーの先に落車している人がいるかも」と想像してしまうからだと思った。だから下りはビビりなくらいでいいし、それで遅れたことに対するリカバーで脚を使うのも税金みたいなものだから気にしない。後述するけど、結果的に今年のレースはその意識のおかげでリスク回避できた。

 おおよそ下り終わってから聞いたところ、KOMから単独逃げらしい。まぁこの距離で単独逃げは厳しいだろうし、出来る選手ならばもはやなすすべ無しだから気にしない。ちょくちょくペースが上がりつつもひとまとまりで辺戸岬を進んでいく。
 100㎞スタート地点あたりから始まる「奥の登り」で前に出てみた。逃げとのタイム差を詰めたくて集団に「ハイペースの意識付け」をしたかったことと、登坂が苦手な選手に少しでも消耗してもらいたかった。例年広がってたらたら登る展開が多かったけど、今年は1列棒状のまま頂上まで引っ張ってみた。
 頂上で先頭交代したとき、サイガ選手が無言でサムズアップしてくれた。こういうリスペクトは何となく嬉しい。機会があれば僕もやろうと思った。その後もペースはそんなに緩んだと思わないけど、逃げは2名となりあまりタイム差は縮まらず。この辺りではRXの選手が集団ペースをコントロールしてたかな。そのまま2回目のKOMへ突入。

 丁度市民100㎞(over40)の集団と重なったので、リスク回避のためペースを上げて単独で集団を交わしてKOMに突入。そのまま集団を待つつもりだったけど、後ろから緑のEMONDAを駆るフルタニさんに「行きましょう!」と誘われてしまう。2年前にここからの逃げで失敗してるんだよなぁ...と思いつつも、今年はレース展開を楽しもうと思っていたので一緒にKOMを登り、逃げへの合流を目指すことにした。「きつ過ぎないペースで登りましょう」と言われつつも自分は結構きつい。と思っていたら、最強クライマーカトウ選手も上がってきた。けど、あまりに速すぎるのでフルタニ選手とスルーすることにした。そんなこんなでひぃひぃ言いつつ2回目のKOMを通過し、レースを半分消化。

 後半戦(というか本番)となる学校坂あたりで逃げ2名に合流。ただカトウ選手はそのまま単独で行ってしまった。そのまま4名で回すけど、集団とのタイム差が厳しそうなので「カウンターアタックに注意しましょう!」など声かけつつ無理せず回し、メイン集団に合流。その時にフルタニ選手は別選手とまた逃げて行った。元気だなぁ。
 メイン集団は40人前後か?2回目KOMでそこそこ脚を消耗してしまったけど、急激なアタックはかからないのでなんとか集団には残れる。ただ、皆じわじわと削られている様子。
 それにしても単独逃げのカトウ選手とのタイム差が縮まらない。フルタニ選手らは吸収したものの、結構長い間逃げている。しきりにバイクからカトウ選手の名前とタイム差が連呼されるので「指名手配か?」「逃走犯みたい」と集団内で笑いが起こる。こういう緩んだ雰囲気もロードレースの醍醐味と思う。しばらくするとカトウ選手も逃げを止めて集団に合流したけど、まだまだ元気そう。

 試走した時に確認した土砂崩れで片側一車線区間がある下り区間に突入。ここも集団後方からゆっくり進入した。皆結構なスピードで突っ込んでいるけど認識しているのか?と思っていたら、1車線になった出口付近で数名落車してコースが埋まっている。目の前の自転車を吹っ飛ばしながら奇跡的に落車を避けたが、僕の丁度横で選手が一回転していた。この落車で有力選手であるRXキクカワさん、サイガさん、シュクヤさん、カワダさん(18年100㎞チャンプ)がメインから消えたようだった。下りの始まる頂上からカラーコーンでずっと1車線にしておけばまだ事故は減ったかもしれないのに、と今更か。

 人数を減らしながら集団はペースを落とさず進んでいく。羽路までの平坦区間は例年牽制気味になることが多かったけど、昨年の大逃げ(僕が犯人です)の反省からか、かなりペースが速い。脚の回復が図れないまま、終盤の羽路ダムに突入。
 この時点で羽路を越えるだけの脚は無いと思っていたけど、いざ羽路の登坂が始まっても意外とペースが遅い。意外とみんな消耗しているのか、強力なアタックは一切かからないため、淡々としたペースでトンネルを越えて頂上へ。何気にメイン集団で羽路ダム越えたの初めてかも。
羽路ダムはそこからもアップダウンが続く。結構きつくてポジションを落としつつ粘るけど、下りで離れ気味になり何とか追う。国道までには追いつくかと思ったけど終盤のカーブで報道車に道を止められてしまい、完全にメイン集団と離れてしまう。ここまでか。

 その後も全開で集団を追うけど、メイン集団も流石に活性化しているらしく、最後はメイン集団+10秒でゴールラインを通過。

長いようで短い140㎞が終わった。
やっぱり疲れた。
でもやっぱり楽しかった。
スプリントには入れなかったのは心残りだけど、五体満足で今年も完走できたことに一安心。それにしても初出場の2014年よりも30分程早くゴールしたのに当時と同じ21位って、ここ数年の参加者レベルの変化が凄まじいな。

 ゴール後はお互いの走りをたたえ合う。RXからはタカミサワ君があの混戦スプリントで6位入賞したそうだ。羽路では後ろの方できつそうだったので、本当にすごいと思う。怪我復帰戦のジビキさんも無事完走。一緒に参加した面々も落車なく終われた。
 レース終了後もちょっぴりインタビュー受けたけど(21位ですけどね~)、もう何しゃべったか覚えてないや。
 あと、昨年一緒に大逃げしたイワキリさんとも再会。210㎞に参加されていたけど、タカオカ選手・イノウエ選手のKOM登坂速度が常軌を逸していたとのこと。この世界天井は高いなぁ。

表彰もないのでさっさと片付けをし、那覇に移動して沖縄旅行本番(?)の打ち上げ。疲れていたせいか、何食べても美味しいし、簡単に酔ってしまった。
締めのソーキソバ。毎年食べてる店だけど、とても美味しい。
翌日は国際通りを散策してから帰宅。
今年も無事終われて良かった。


反省・感想
レースへの入れ込み具合…冒頭記載の通り、昨年ほどツールドおきなわには入れ込んでいなかった。ただ走ってみて思ったのは勝てるかどうかはともかく、もっと入れ込んでいれば上位に食い込めたと思う事。一つのレースに集中して臨むのは結構大変だけど、それだけの価値があるレースなんだよな。タカオカ選手の「過去10年で1番の仕上がり」って言葉が言えるくらい集中できるか分からないけど、来年出るならゼッケン番号も気楽になるし、頑張ってみようかな。
登坂はある程度こなせればOK?…すでに10月のHCレース終わってから体重増加傾向にあり、普久川ダムですらかなり不安だったけど、体重があっても意外とついていけた。もちろん軽いに越したことはないけど、ロードレースは無理に減量してエンデュランス能力下げたらダメなので、この辺りは日々の食生活(→仕上げ具合)が大事なんだろうな。来年は知らないけど、去年・今年は登坂で決定的な勝負はつかなかったので、おきなわ(140㎞)は最低限の登坂力と最後のスプリント力が大事なんだろう。
下りは怖がりで丁度良い…やっぱり70km/hを越える速度で突っ込むのは怖い。そもそも普通に練習していてそんな速度域になることないし、一般道なら法定速度超えなので前走車と追突するかもしれないし。結局遅れる場面は多々あったけど、それに伴う落車を回避できた点から考えても、下りでリスクをとるのは下策だと思った。もちろん今後もバイクコントロールの練習はするけど、他人を怪我させるリスクをとるよりは、遅れた分脚を使って集団復帰する体力強化を優先します。
コース改善要望…おそらく今年のツールドおきなわは土砂崩れ区間で2桁の選手が落車したと思う。擦過傷程度ならいいけど、骨折・脳震盪・バイク全損した人もおそらくいるはず。運営側は「自己責任」と放置せず、コースを設定するうえでちゃんと誘導すべきだと思う。今回の土砂崩れ区間に至っては、下り初めから1車線に絞っておけば、集団が1列のまま下るので落車リスクを低減できたはずだ。といっても自転車関連で対応が早い組織は数少ないので、自分の身は自分で守るしかないのだけどね。
五体満足で怪我無く完走…僕含めて一緒に沖縄へ参加したメンバーは誰も怪我することなく走ることが出来て、本当に良かった。やっぱり無事に走ることが一番大事。本当に良かった。


 レース会場では色んな人に声をかけてもらった。今回だけではないけど「TKCさんはニセコに向いているよ」と勧められたり。時期的には調子低めなので迷うけど、調べてみようかな。
 それにしても、やっぱりおきなわは面白かった。今年はモチベーション低めだったけど、また表彰台目指してみようかな。
 まぁ来年のレースは先なので、冬の間にまたレベルアップできるよう頑張ります。

P.S.
駄文ですが、最後までわざわざ読んでくださった方ありがとうございます。可能な範囲で質問も受けます。おきなわは楽しい(+キツイ)のでぜひ挑戦してみて下さい。