2019年10月30日水曜日

2019-10-30 僕のツールドおきなわ

 10月下旬になり気温が低下。朝練でも長袖・フルフィンガーグローブを使うようになった。
 寒くなってくると体が動きにくくなり、数値上でもパワーが下がっているのが分かる。冬季のトレーニングはウォームアップしないと効率が悪い。単純に効率だけ考えるならローラー台なのだろうけど、やっぱり実走の方が楽しい。趣味は楽しくなければ意味がない。

いよいよツールドおきなわまで2週間を切った。
2014年から何とか毎年参加しており、すっかりおきなわベテランレーサーになりました。
毎年市民140㎞に出ていますが、リザルトをみても妥当かな。過去の実績は以下の通りです。

 初参加。シャカリキの影響で1回目山岳賞をスプリントの末獲得し、2回目山岳でトイレストップで集団からドロップ。その後は死に物狂いで小集団に引っ付き、ミカミに助けられて何とか完走。初おきなわの洗礼を受けました。
 6~9月まで海外出張で、10月の一ヶ月練習だけで参戦。気合で一回目山岳賞を独走でゲット!その後何とか羽路まで残れたけど、そこから先に行くパワーが無かった。
 そろそろ山岳賞争い卒業の予定だったけど、ドイ君との勝負を避けることが出来ず2回目山岳賞争いで全力を出してしまった。結局羽路で千切れたけど、あのバトルに後悔はない。
 風邪引いていたので辛かった。なぜか2回目山岳地点からイノウエ君と1時間を超える大逃げ。結局捕まったけどメチャクチャ楽しかった。が、集団にパスされた後は風邪がぶり返して倒れそうになりながらもなんとか完走。
 山岳賞は完全に無視して、勝負どころの羽路前にしかけるという「予想外」を狙ったアタックが成功。結局スプリントで負けたけど、自身のロードレースキャリア最高の走りだったと今でも思っている。

こうして見返すと、毎年自分からアクションを起こしているなぁと思う(成否問わず)。走っていて思うのは、ツールドおきなわを目標にしている選手の大多数が緊張のあまり慎重(場合によっては臆病)な走りをしがちになっていると思う。
 ではなぜ僕は積極的に動けるかというと「その方が楽しいから」である。僕にとってツールドおきなわは「シーズン終盤の大きくて楽しくてキツイレース」であり、他の要素は他レースと変わらない。勝利欲が足りないのは自覚しているけど、その分自分が楽しいと思えるよう積極的(かつ無謀)な走りをすることに対し、躊躇はない。楽しんだもの勝ちです。
 真面目な話、他選手に身体能力で負けている以上、なんらか自分でアクションするしか結果は出せないと思う。リスクなしで勝てる程ロードレースは簡単じゃないはず。

 そんなわけで、ツールドおきなわ140㎞で「逃げ」狙っている方いましたら、レース中で構いませんので是非お声掛け下さい!
 まぁ今年はゼッケン1001を付けるため、マークされて逃げは厳しいかな。山岳賞争いに復帰するのも楽しいかもしれない。
いずれにせよ、レースは楽しんだもの勝ちだ。今年も頑張ろう。


注:僕に倣って無謀なアタックをした結果DNFになっても、当方は一切責任を負いません!ただせっかく沖縄まで行くなら、お互い後悔しない走りをしましょう!

2019年10月20日日曜日

2019-10-20 富士山ヒルクライム

 例年9月末のキングオブヒルクライム富士山をヒルクライム最終戦にしていたけど、今年初開催の富士山ヒルクライムに参戦しました。
このレースは御殿場側から富士スカイラインを登る27.1km-1653mUPとボリュームのあるヒルクライム。ただ、10月開催でかなり寒そうだし、気持ちはすでにツールドおきなわなので特に調整もせずに臨んだ。
 まぁツールドおきなわ目指す選手なら、この時期はジャパンカップか川崎マリンエンデューロとか出てそうだけど、落車や下手な成績で調子落とすのも嫌だったので、気分転換的な意味合いが大きい。

 早朝スタートなので、前日入り。天気が悪くて会場は霧で何も見えなかった。
完走メダル。とりあえず金が欲しい。
当日も雨予報だったけど、10月中旬とは思えないくらい暖かい。泥除け・レインソックス・つま先シューズカバー等雨・防寒対策しまくりの選手は僕位だったかも。
このレースは事前申請の脚力別スタートで、カテゴリは年代別だけど出走時間がばらけるためネットタイム方式になっている。強豪レーサー多数参加なので、今回は完全に個人TT気分。正直入賞圏外と思っているので、まったく緊張感無くスタート準備する。

一応第1グループで出走なのだけど、何故かそのグループですら人数が多いからって分割して出走させていた。意味が分からん。おまけに6km程パレード区間があるのだけど、立哨役員がいなく、カラーコーンに矢印があるだけなので、コースが全然分からず。どこからスタート地点になるかも良く分からないまま、とりあえず徐々にペースを上げてレーススタート。

結果:ロードC 4位入賞(総合9位(Eバイク含む)) 1時間22分44秒
   メダルカラー:金
 とりあえず淡々と登る。道路は濡れていて落ち葉もあり、所々陥没しているのでパンクに注意して登る。はじめっから個人TT気分で登っているので、集団のペース上下はあまり気にしない。20分位で先頭が加速し始めたけど、あきらかにオーバーペースだったので見逃す。まだ1時間以上あるので無理はしない。
抜かれても無理に追わず、淡々と進む。
その後は4~5人の第2集団(?)で進む。中間地点の水ヶ塚駐車場付近は下り基調なので、この下り区間で集団には入れていて良かった。
途中優勝候補と思われるモリタ選手がチェーン落ちストップしていて、この集団に合流する。あっという間に高鉢ゲートまで加速していくので便乗する。
 ゲートからは集団がまたばらける。少々先行したので、ペース走で同カテゴリの選手2名を置き去りにし、先頭を目指す。まぁネットタイムなので、着順と順位が合わないのだから、とにかく前に進むのみ。
淡々と走っていると、同カテゴリと思われる先頭2名を発見。ゴールまで残り30分程あるので、無理せず詰めよう。と思ったけど、気分が変わり、ダンシングで追走することにした。すでにシッティングのペースがFTP90%くらいになっていたので、軽めのダンシングでも十分ペースが上がる。ダンシングを挟んだペース走ですぐに差を詰めて合流。
 さらに強気になり攻撃開始。更に負荷を上げたダンシングで抜き去りにかかる。が、これが失敗。ダンシングがオーバーペースになって失速。結局先頭から再度脱落。この辺りは経験不足だな。
 そのまま淡々と進み、おおよそゴールタイムが1時間25分(メダルカラー金圏内)を切れそうだと確信が出来た時点で一気にペースダウン。まぁ6位には入るだろうし...なんて気の抜けた走りをしながらゴールを通過。
頂上ではお汁粉が配布されるとあっていってみたら、ただの餡子汁だった。小さくても餅が欲しい。水も配るとあったけど、2リットルペットボトルから勝手に給水して下さいとのこと。配布場所から駐輪スペースまで遠く、事前にそんな通知内からボトルも持ってきてないわ(怒)。
 といいつつも下山誘導が早く、すぐに下山開始。バイクが先導してくれるのだけど、下り区間はいいけど会場に向かっての平地・登りが容赦なくて、メチャクチャきつかった。会場前の坂では皆バイクに千切られていた。

表彰会場では久々にトヒさんにご挨拶。すでに僕では全く歯が立たないスーパークライマーの彼だが、9月頃(?)に車にはねられて腕を骨折したらしい。「脚じゃないから走れる」とレーサー特有のぶっ飛んだ考えを持っていらしたが、総合3位(年代別1位)は流石でした。

表彰終了後は渋滞にも捕まらず早々に帰宅。

反省・感想
ダンシングの良し悪し…今回先頭に追い付くためのダンシングは負担も少なく良い感じだった。一方で攻撃的に負荷をかけたダンシングは上げ過ぎ感があり失速につながった。この辺りは経験なのだろうけど、無理せず冷静な判断で戦いたい。負荷レベルは違えどロードレースと同じだ。
ペースメイク…あまり勝気が無かったせいもあるけど、適切なタイミングで先頭から離れることが出来た。1時間以上のヒルクライムでFTP110%とか延々とキープできるわけではないし、結果的にだがマイペースで先頭に追い付くこともできた。こういった冷静な判断が出来るのは成長した点だ。
運営に粗が多い…本レースは初開催なので期待はしていなかったけど、お粗末な点が目立った。駐車場誘導、コース誘導、スタート方法、下山誘導、表彰式等...特にカテゴリはエリートカテゴリを作ってマスドスタートにした方が混乱が少ないと思う。まぁ今後の改善に期待。

個人的には楽しめたけど、例年だったらもっと寒い時期だし、やはりヒルクライムのモチベーションが下がる時期なので次回以降記録更新を狙うかは未定。
次戦はいよいよツールドおきなわ。
期待通りの成績なんて簡単に出せるわけではないけど、今年も楽しく走れるよう、残り3週間しっかり準備しよう。
4位の商品は美味しくいただきました。

2019年10月10日木曜日

2019-10-10 JCRCの勧めと年間チャンピオン

 前回のJCRCレースレポートの通り、今年もJCRC SAクラスの年間チャンピオンになりました。
 せっかくなのでJCRCの普及記事とレーサー皆の憧れ(?)年間チャンピオンジャージについて説明します。

JCRCの勧め
 僕自身JCRCに詳しい訳ではありませんが、JCRC(日本サイクルレーシング協会)年間数千円のJCF(日本自転車競技連盟)登録が不要な、いわゆる「ホビーレース」です。以前に比べてレース会場のバリエーションは減りつつありますが、有名な日本CSC・群馬CSC・下総のほか、バンクレースも開催しています。
 カテゴリ分けも細かくて、脚力別でSA~Fの他、エンデューロクラス、女性クラス、ジュニアクラス、シニアクラスなど細かく分かれていて、どのレベルの選手でも楽しめる(はず)です。レースの際はゼッケンではなく計測タグとヘルメットカバーなので、準備も簡単です(ヘルメットカバーがダサいとかはなしで)。
 レースは大抵ローリングスタートで、日本CSC・群馬CSCでは下りを終えてからリアルスタートになるため割と安全です。なお、ゴール時の落車を避けるために、ゴール地点での手放し・ガッツポーズを原則禁止しています。これについて「周りに誰もいなければいーじゃん」といった声もありますが、その判断基準に線引きするのは難しいし、万が一の安全対策です。自分の格好つけよりも他人の安全を守ることが大事という事で納得しましょう。
 レースは脚力・年代別で、人数が多くとも40~50人を上限としているため、土平坦の数100人混相するエンデューロレースよりはるかに安全です(人数が多いと複数クラスに分けたりします)。ビギナーでも駆け引きを楽しめる下位カテゴリーから、たまにプロ級選手が参戦するSAクラスまで、幅広いレベルの選手が楽しめます。特に10月の群馬CSCは102㎞と長距離で、SAクラスでもジャパンカップやツールドおきなわの調整にビッグネームが参戦することがあります。

 JCRCは大抵参加賞があります。多くの場合はJCRCソックス(で伝わるのか?)の他、かき氷や豚汁引換券で実用性(?)があります。まぁ靴下は破けるので練習用に何足あっても困りません。因みに前回(10/6)の参加賞はリンゴと豚汁でした。
 参加人数次第ですが、通常上位6名が表彰対象になります。賞状とともに副賞として地元物産を頂けることが多く、自転車グッズとかは稀です。覚えている限りでは米・巨峰・ジャガイモ・ソバ・ジュースセット...あれ、なんか食品関係ばっかり思いつくな。まぁ入賞してからのお楽しみという事で。

 JCRCのもっとも特徴的な点は良い意味で「緩い」雰囲気です。僕は学生の時にJICFで走っていましたが、かなり殺伐とした緊張感でした。悪いわけではありませんが、そういった登録レースと比較して、かなり緩い雰囲気があり、リラックスして臨めます。結果も大事ですが、楽しく走れるでしょう。気になる方はJCRCホームページの写真をご参考にして下さい。
正直、例えばJICFやJBCFで結果を残せず落ち込むよりは、JCRCやWalkride等のカテゴリ分けの細かいレースで経験を積んだ方がはるかに投資価値があると思います。JCF系レースでよくある「すぐ千切れてレースにならずDNF」ってほとんど楽しめないですよね。あまりにひどい結果を繰り返すととみじめに感じて自転車嫌になったり...それよりはJCRC等で個々のレベルに見合った経験を積んだ方が遥かに投資価値があると思います。自転車は楽しいものであるべきです。
 そんな訳で、開催は関東近辺に偏ってしまいますがJCRCはレース感を養い、レースの楽しみ方を覚えるのにとても良いので、機会があれば是非走ってみてはいかがでしょうか!

JCRC年間チャンピオンについて
 細かいところはJCRCのホームページにありますが、JCRCはシリーズ戦になっていて、同カテゴリで首位かつ一定ポイント以上を獲得することで「年間チャンピオン」になることが出来ます。年間チャンピオンになると副賞でチャンピオンジャージが与えられます。そう、ロードレーサーなら誰もが夢見るチャンピオンジャージです。通常チャンピオンジャージというと各大会で1着(ヒルクライムなら年代別でもあるケースがある)で、非常にハードルが高いのですが、JCRCはシリーズ戦で脚力別カテゴリが細かく分かれているため、チャンピオンジャージ獲得の可能性はそこそこあります
2018年モデル 左袖部に文字が指定できます。
 と言いつつ、獲得しやすいカテゴリは脚力別SA・年代別M~G・女性W・エンデューロEDで、逆に難しいのは脚力別B~Fです。何故ならば脚力別B~Fで勝つ選手は普通シーズン中に上のカテゴリにシフトし、ポイントを引き継げないため年間チャンピオンに必要なポイント数を確保できないからです(逆にB~Fクラスで昇給せずに勝ちまくってポイント稼ぐ選手は非難されるかもしれないので注意です)。まぁSAとEDは稀にプロ相当選手が参加することもあるので厳しいこともありますが、M~G・Wは狙い目です。特に年代別は40歳台からあるので、根気強く戦えばチャンピオンジャージも夢ではありません。例え1回も勝てなくたって、2位・3位を複数回獲れば年間チャンピオンに慣れる可能性があります。チャンピオンジャージに憧れる方は、是非JCRCで目指してみて下さい。
 因みにJCRCで年間チャンピオンになった場合の流れです。
 ポイント付与シリーズの第5戦が10月に実施され、その時点のポイントで年間チャンピオンが決定します。対象となった場合、事務局からEメールが届きます。内容としては「年間チャンピオン決定の通告」「チャンピオンジャージサイズ指定」「チャンピオンジャージ袖に入れる文字指定」があります。最近はWaveoneのレジェフィットジャージになります。また、ジャージ製作を急ぐらしく、メール返信期限が短い場合があります(2018年はメール受領から48時間以内でした)。なので、年間チャンピオン該当者は予めジャージサイズと袖に入れる文字を考えておきましょう
 年間チャンピオンは12月上旬のJCRC最終戦で表彰されます(下総が多い)。表彰の際にチャンピオンジャージが渡されますが、郵送はされません(たしか)。ので、本人若しくは代理人が現地で受領する必要があるので要注意です。そのまま着て最終戦レースに出るのもアリです!
(2019-12-15追記)
前日に怪我をして表彰に行けず、JCRC事務局様に相談したところ、チャンピオンジャージ郵送していただけました。とは言え、年間チャンピオン決定したら極力表彰式に参加しましょう!
2019年チャンピオンジャージ
と、思い付きでJCRCの広告的な記述をしましたが、僕自身ロードレースデビュー戦がJCRCで、JICFの殺伐としたレースの合間にJCRCに参加すると余計なプレッシャーを感じずに走ることが出来てとても楽しめました。今はサラリーマンホビーレーサーですが、やっぱりJCRCは気楽に参加出来てとても楽しみやすいです。願わくばまた参加者が増えると嬉しいですね。


2019年10月6日日曜日

2019-10-06 JCRC第5戦in群馬CSC

 秋の風物詩(?)であるJCRC群馬に参加しました。
 元々はアートスポーツ杯という名で108㎞位の長距離を走るレースで、現在は102㎞(6km×17周)になっている。アップダウンのあるコースで100㎞級のホビーレースは数少ないので毎年楽しみなレースだ。

 年々JCRC参加者が減る傾向にあることが残念・心配だったけど、今年は10月第一週にしたせいか、かなり濃いメンツが揃った。JPT選手数名にJBCF-E1選手、ニシタニさん・ナルケさんら強豪レーサーが参戦。午前中のJPT選手と数名は午前中の2Hエンデューロで消耗していると思うので、今回レースのキーとなるのはエントリー42人中5人を投入してきた山中湖サイクリングチームだ。彼らのチームプレーをいかに崩し、いかに利用するかが重要となるだろう。

 当日は天気も良く、風も弱くてレース日和。
 僕にとっては11月のツールドおきなわ前最後のロードレースとなるので、補給の練習も兼ねての走りとなる。今回は250mlのフラスクボトルに糖質・アミノ酸を飽和ギリギリまで投入して持ち込んだ。
 試走もしたけど天候が良かったため、気になるような枝・落ち葉・水溜まりもなく、路面コンディションは良い。
 汗を流すほどの気温ではなかったけど、おきなわを意識して750mlボトルを2本装備。また、集団を移動する感覚が欲しかったのでスタート位置は後方にしてみた。
 そういえば富士チャレや他エンデューロ系レースと比較してスタート前の恐怖感はなかった。やっぱりSAクラスだと皆走れる人だからだろう。
(走れる=知識・技量がある≠脚力がある)
 程良い緊張感の中、11:45レーススタート。
結果:SAクラス(102km) 優勝
 下り終えてからリアルスタート。ぶっ飛んだペースアップが見られなかったので、少しずつ移動して心臓破りの坂あたりで集団前方に出れた。前回のエカーズ参戦時のような9分/周(ave40km/h!)で延々と進む殺人的ペースではなかったので、久々に(笑)心臓破りの坂でインナーギアを使った。
2周目にかけても飛び出すような動きがありつつ適度にチェックを入れていると、応援の方々から
「逃げ2名、30秒!」
と情報が入る。リアルスタート直後から逃げアタックがあったようだけど、後ろにいて全く気が付かなかった。恥ずかしい。
 追う動きがちょくちょくあり、僕もたまに参加。というのは、逃げの1名が山中湖CCだからだ。瞬く間にタイム差が50秒近くまで広がり焦りを感じる。山中湖CC他選手はアタックがあればチェックし、ローテ妨害をしたりもしているけど、あからさまなローテ妨害はヘイトを集めるだけなのでやめた方が良い気がする(本場フランスはあんな感じなのか?)。せめてローテに混じってペース落とすなり、スローペースで先頭走るなりした方がまだ好感触。
途中山中湖CCのフランス人に
「逃げはそっちのチームか?」
と聞いたらわざとらしく
「日本語分かりませーん」
って感じのジェスチャーをされて
「絶対わかってんだろ!」
と怒鳴ってしまった。レース中にイライラが溜まるが、他山中湖CCの選手に聞いたら「うちの選手です」と礼儀正しく教えてくれた。ありがとう。
 とはいえこのままの展開は面白くないし、ブリッジするには離れすぎている。脚を使うけど、とにかく集団を活性化させるようにペースアップを促す走りをする。
何回かブリッジの動きに乗るけど上手くいかない
途中ナルケさんのダウンヒルを見たがあまりに速過ぎて度肝を抜かれた。多分僕とは下りに対する意識・認識が数次元違う気がする。今後もっと考えて走ろう。

1時間過ぎくらいに逃げ1名ドロップし、残り山中湖CC1名と情報が入る。流石に1名逃げは決まらないと思うので、以降は無理に追わず徐々にペースを詰めていく。大事なのは逃げを捕まえた後のカウンターアタックへの対処だ。
 そこでニシタニさんが良い感じにペースを上げていく。ニシタニさんのレース感(嗅覚?)は参加者の中でもずば抜けているので迷わず反応する。他数名も反応し集団を細長くしながら進んでいく。途中で山中湖CCの逃げを吸収してレースは降り出し、と思いつつ間髪入れずにアタックの準備をする。
 ここでアクシデント。心臓破りの坂に向かってシッティングで走っていたらリアホイールに強い衝撃を感じる。思わず「アブねぇ!」と叫んだら、なんと前半ずっと逃げていた山中湖CCの選手が僕にはすって落車していた。斜行したつもりはなかったのだが、登坂でのスピードダウンで突っ込んだのかもしれない。結局彼は落車リタイアした様で、かなりショックだった。
 それでもレースは続く。結局先頭はオーベストニシタニさん、山中湖CCヤマノウチさんと僕の3名となった。ここから50㎞・1時間以上を逃げ切らないといけない。
ヤマノウチさんがいるのでメイン集団は山中湖CCが抑えてくれるかもしれないので3名で回していく。が、ヤマノウチさんは脚を消耗しているのか、ローテに入らなくなる。このまま決まるようであれば、付き位置選手はスプリント参加しないのは暗黙の了解なので「ローテに入らなくていいの?」と聞いたが厳しそう。ただ彼もチームがいるので前待ち作戦になるのかもしれない。
 いずれにせよゴール目指して走るのみ。ニシタニさんと2人で淡々と回していく。恥ずかしながら逃げペースを落としたくなかったので、「下り下手なんで先行ってもらえないですか」と頼んでしまう。後ろでニシタニさんの下りを見せてもらったが、無理に攻めるのではなく、ブレーキ・ライン取りを丁寧に走っている感じだった。基本を極めてこそあのレベルに行きつくのだろう。とても勉強になる。
 しばらくするとメイン集団からナルケさん含む追走4名が確認される。情報ではメイン集団は完全に沈黙状態らしい。ヤマノウチさんが動けない状態なので山中湖CCが追撃してくると思ったけど予想外のラッキーだ。追走に対しては、追いつかれたらそれはそれで面白いので、気にせずペースを刻む。
 流石に段々とラップが落ちてくるが、それでも追走とのタイム差は残り4周ほどで2分近くまで広がる。流石に合流は無いと思うので、残りはニシタニさんとの一騎打ちのみ。追走に追い付かれなければ良いので、この周以降は無理にペースを上げず、ニシタニさんの動きに集中する。
 ラスト1周に向けての心臓破りでニシタニさんがフロントをインナーに落とさないのをみてペースアップだと思いすぐに反応。ダンシングでグイグイ登っていくのにシッティングでピッタリ食らいつく。千切るつもりか・こちらの様子見か分からないけど、この動きでヤマノウチさんが切れる。因みに平気な顔をしつつも、僕も大腿筋を攣りかける。その後、無理やり水飲んで動かしていたら収まったのでラッキーだけど、受けに回るとこちらの脚がやられてしまうので、やはり自分から攻めないと勝機はない。
 残り一周になる前に仕掛けようとも考えたけど、アタックしたところでニシタニさんが本気で下ればすぐ捕まると思ったので、仕掛けるのはダウンヒルが終わってからにした。
 下り終わってから登りに入ったところで不意打ち的にアタックを開始。受けに回ると脚が攣る気がしたのでとにかく連続アタックで勝負をかける。ニシタニさんの反応が遅れたのでそのままペースを上げて距離を稼ぐ。ゴールまで距離があるので油断しないよう踏み続ける。結局追走されなかったので、安心してゴール。
一応ハンドルを投げてみる
何だかんだレースの半分(50㎞)以上ニシタニさんと回して走ったけどave38km/h
程だったので、結構良いペースだったと思う。
レース後にヤマノウチさんに途中ハスって彼のチームメートが落車したことについて説明した。「登坂でペースが緩んだこともあるし、レースではあることです」と大人びた回答を貰ったが、前途ある若者の落車要因になってしまったのが心残り。復帰と今後の活躍をお祈りします。

ともあれ、年間のJCRCでもっともレベルが高くなる秋の群馬102㎞で、SAクラスで優勝したのは良い経験。来月のツールドおきなわに向けてコディションを上げていきたい。


反省・感想
補給はそこそこ上手くいった…ツールドおきなわではフラスクボトルメインで補給しようと思ったので、今回試せて良かった。前回の富士チャレでポケットから落とすトラブルがあって心配していたけど、片手で簡単に補給できるので、おきなわでも使おう。後はドリンクの選定を進める。
終盤の展開に足を残せた…逃げ切り狙いの展開で、最後ニシタニさんに対して攻める分の脚を残すことが出来た。昨年のおきなわや9月の富士チャレでは脚を残す余裕がなかったので、レース展開次第とは言え上手く出来て良かった。
ロードレース中のダンシング割合が増えた…ずっとダンシングが苦手だったけど、ここ数年でかなり改善された。特に今年7月のJCRC群馬でエカーズに蹂躙されて以降、ダンシング力強化に本腰となったおかげでかなり良くなっていると思う。今後ももっと改善する。
ダウンヒルについて…周を重ねるごとにましになるものの、路面が少しでも荒れているラインになった場合はやはり遅れ気味になってしまう。怖がってまで走る必要はないけれど、ライン取り・ブレーキタイミング・進入速度・視線など基本を大事に日々走ろう。
他人任せはお勧めしない…僕が参加するレベルのレースは基本的にアマチュアサイクリストの参戦するゲームである。そのためプロのように仕組まれたレース展開になることは少なく、逃げ切りが決まってしまう展開もそこそこ多い。集団で待機していればゴールで勝てるという一級スプリンター系選手でなければ、積極的に動いた方が自分にとって有利だし、なにより楽しいと思う。今回のレースだって、メイン集団に残った選手はおそらく全員脚を残したまま入賞圏外という不本意なリザルトだっただろう。群馬CSCって決して逃げ切り向けのコースではないと思うし、プロレーサーと違って勝敗で給料変わったりリストラされるわけでもないのだから、レースを面白く感じられるよう、自分から動いた方が良いと思った。なんて、スプリントが弱いから仕掛けまくっているクライマー系パンチャーの僻みでした。
応援の方の情報がとても役立った…心臓破りの坂で毎周レース展開・タイム差を伝えてくれる方々がいて、とてもレースが楽になった。ありがとうございました。


◎JCRC-SAクラス年間チャンピオン確定!
 今年は第1戦の日本CSCと第5戦の群馬CSCでそれぞれ一勝したため、ポイントが合計20Pに達し、年間チャンピオンの権利を獲得した。2年連続のSAクラス総合勝者確定!
 また年間チャンピオンジャージ作成に関する連絡が届くのだろうけど、肩に入れる文字を考えておくか。
ただ、チャンピオンジャージ授与のJCRC最終戦@下総は12/1(仮)予定で、前日に日産スタジアムエンデューロ(3H)に参加予定。下総はレース参加止しておくかな...自走サイクリング?まぁちょっと考えよう。