2017年9月10日日曜日

2017-09-10 箱根ヒルクライム2017

神奈川県内で開催される唯一(?)のヒルクライムレースである「箱根ヒルクライム」に参加しました。

一週間前にヤビツ峠TTをして以来、今週は火~土までローラー台のみ。ローラー台に傾斜をつけてYoutubeにアップされている箱根ターンパイクの動画を見ながらFTP以下で淡々と回した。やはり終盤のアップダウンの処理が面倒だ。レース展開次第だろう。

今回は上位カテゴリの「チャンピオンクラス」に初挑戦。エントリは18名で、昨年チャンピオン2位の100mileマツダさんとグランペールのオオシマさんが最有力と勝手に見込む。生粋のクライマータイプだと思うのでペース走で競りたくはない。最悪のケースは終盤まで張り付いて、勾配が変化する区間で捨て身の連続アタックをかけようと覚悟する。

今回は当日エントリが選択できたので、土曜日はゆっくり温泉へ行って疲労を抜く。朝は6時過ぎに小田原競輪場の駐車場に到着して受付。ここでチャンピオンクラスで良かったことの一つは「ゼッケンが小さい」こと。チャンピオンクラスはゼッケンNoが2桁以下なので、年代別カテゴリより小さく設計されていた。「だから何?」という人もいるだろうけど、小さいゼッケンはバタつきも小さくて走りやすいのです。何かの記事で「ゼッケンはシワシワにした方が空力が良い」と読んだ気がしたので、一旦丸めてから着けてみた(これはあとでエビデンスを探そう)。
近くには坂がたくさんあるので、ローラーが無くてもウォームアップには困らない。FTP以下で汗がジワリと出るくらい走り、アップ終了。

レース時間は長くないものの、去年も待ち時間で結構汗をかいたので、今回はロングボトルを装備。多分チャンピオンクラスでロングボトルを持ったのは僕だけだろう...
チャンピオンクラスは中学生・高校生込みでも30名程だったので、急いで並ばずとも3列目スタート位になるので余裕があってよい。ただ、初トップカテゴリのHCレースということで、最近では珍しく(?)スタート前に緊張してしまう。武者震いという事にしておこう。
ここで、スタート前にゲストライダーとしてベルマーレの米谷選手が参加するとの情報アリ。トップを狙うとの発言があり、彼の動きがレースにどう影響するかちょっぴり心配になる。
そんなこんなで9:00丁度にチャンピオンクラス出走。

結果:チャンピオンクラス 優勝 42分5秒

このレースはスタート地点がすでに傾斜付きなので、クリートキャッチのミスが怖い。特に僕がミスると真後ろの米谷選手に怒られそうで怖い...そんな心配をしつつ、うまく出走できた。昨年の年代別のようなスタートからの暴発は無いものの、序盤の10%区間で先頭を見失わないようペースを上げる。マツダさんとオオシマさんは先頭に出なかったが、米谷選手がダンシングで上がってきたので真後ろを確保しペースを維持。これで一旦ペースが落ち着くかな?と思ったら後ろから猛アタックが来る。ダンシングでグイグイ距離を離されるが、これは決まらないと思い放置。後ろを見ると意外にも僕の後ろに人がいない。米谷選手のペース走がオーバーペースになるという危惧か、あるいは僕なんか放置して本命であるマツダさん・オオシマさんをチェックするということか(多分後者だ)。
ただ、僕も序盤のペースが苦しかったわけではないので米谷選手をパスして先頭を捕まえた。
ここで米谷選手と距離が離れたので独走状態。序盤から独走になるケースも想定はしていたので、焦らず自分のペース(もちろん楽なペースではない)でそのまま走る。
ここで一番嫌なケースは「米谷選手が他選手を引き連れて合流する」ことだったけど、運よく(?)単独で追いついてきた。ここからは米谷選手と抜きつ抜かれつの淡々としたバトル(相手はそう思ってないだろう)をする。ちょっときつかったがハイペースを維持できるので幸いだ。ただ、僕も段々前に出れなくなり、20分過ぎからは付き位置になる。
上下関係(?)がはっきりしたところでようやく米谷選手が「このまま行けますかね?」と声をかけてくる。僕も引くだけ引いてほしかったので、ラスト3kmから下りになる等情報共有しつつ走った。
ここで後方に白いジャージを発見。まだ遠いがグランペールのオオシマさんだ。単独で来るとは...若干不安になるが、ここで神風が訪れた。標高が上がるほど山が開けて風が強くなるので、付き位置で走っている僕の方がパワーロスが少なく走ることが出来た。普段なら嫌な向かい風も「もっと来い!」と思ってしまう。
そんなこんなでラスト3kmからの下りにたどり着く。毎度のことながらペダリングスキルの低い僕は、ついに米谷選手から千切れてしまう。ただ、ここでオーバーペースになるとオオシマさんが来るので、走れる限りのパワー値で踏みまくる。
超前乗り走法
Last1km!
ゴール前最後の登坂区間で振り返るとオオシマさんを視界にとらえたが、もう射程距離外だろうと確信、ゴールに向かって最後の下りを走り抜いた。
優勝だ。


ゴール後は米谷選手・オオシマさんとレースについてお喋りし、表彰式を待っていると年代別に出走していたトヒさんに会う。今回は2位だったものの、先週のキャベツHCで総合3位に入り、来年の富士ヒル選抜枠をゲットしたとのこと。また、月末のKOHエリートに出るとのことだったので再戦が楽しみだ。

最近は実力もついて、表彰台に上がることも増えたけど、チャンピオンクラスの表彰台へ立つのはグッと来た。写真撮影時に強豪選手が手を取ってくれた時には「本当に勝ったんだ」と実感がわいた。
かっちょいいトロフィを貰いました。
表彰後は下山先導のボランティアをし、帰宅。県内の大会のおかげで、車で1時間で帰れた。

反省・感想
序盤からペース走で抜け出すことが出来た。・・・中盤以降は米谷選手に付き位置となったが、序盤は(自分にとって)無理のないペースで独走することが出来た。スタート直後のハイペースに対応できるトレーニングをした成果だ。
フラット区間のペースが遅い。・・・これはいつものこと。普通の平地・下りは良いのだけど、HCのフラット区間はペースを上げられない。米谷選手や他の選手との話から考えると、ペダリングの問題かと思う。ヒルクライムになると勝手に「一定ペースで登るペダリング」になってしまい、変化に弱くなるのではないだろうか。急に改善するのは難しいだろうけど、検討すべき課題が明らかになってきたので、詳細を煮詰めよう。
予習の効果・・・下りを含む特徴的なコースなので、ここ10日間ローラー台に乗りながら毎日のようにコースの動画を見て研究をした。勾配状況からインナーとアウター切り替えのタイミング・アタックの仕掛けどころ・風除け個所など事前にしっかり検討したおかげで、レース中に判断で迷うことは全くなかった。こういった準備は手間だけど、手間をかけただけの価値はあった。
全区間自己新・・・昨年のSTRAVAデータと比較すると、全ての区間で自己記録を更新していた。去年の5月と今年の9月では僕のバイオリズム的な違いもあるけど、一応成長しているようだ。
FTP更新(?)・・・最近走るたびにパワー値が高い値を出している。今回は20分最大パワーがついに328Wを叩き出した。こんなの基準にFTP決めていたらキツ過ぎる...それでも筋力アップがそんな簡単に起こるとは思えないので、登坂のフォームとペダリングが良くなったのだろう。それでも冬にかけて多分FTP落ちるから、この数字はきついなぁ。
体重のダメージ・・・42分のレースだったけど、下り含め平均312Wで走り、かなり披露した。帰宅後は脚がスカスカした感じ。試しに体重計に乗ったら今朝より1㎏以上落ちている。太りたくはないけど、まずは回復しないと練習が出来なので、しっかり食べよう。

ヒルクライムレースに初挑戦したのも、年代別で初勝利したのも、そして今日トップカテゴリで初優勝を決めたのもこの箱根ヒルクライムとなった。地元神奈川県開催という事で調子を合わせやすかったのもあると思うけど、「よくここまで走ったなぁ」という感じだ。正直な話、僕は所謂「エリートクラス」では無名選手なのでチェックも薄く、「ビギナーズラック」的な部分もあったと思う。それでも結果が出せるのなら舐められたって気にならない。
来年どうするかは不明だけど、今年はまだまだレースに参加するので、これからも頑張っていこう!


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