長期出張の無かった2017年は濃密なレーススケジュールをこなすことが出来た。
ツールドおきなわも終わり一段落着いたので、例年通り今年も自転車競技活動を総括する。
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2014年度総括 2015年度総括 2016年度総括
①2017年レース結果
03-19
大磯クリテリウム
エキスパート&エリート 14位
クラスB 2位(入賞)
04-16 第31回 ツールド八ヶ岳
男子B 10位
20歳代 3位(入賞)
男子B 優勝
06-25
第14回富士山国際ヒルクライム
男子C
2位(入賞)
07-02
宮ケ瀬クリテリウム
エキスパート 優勝
07-07
2017東京都クラブ対抗ロードレース
クラスB 優勝
07-23
JCRC第3戦 in 群馬CSC
EDクラス 優勝
SAクラス
6位(入賞)
08-20
やいた八方ヶ原ヒルクライムレース2017
男子B 優勝
09-10
箱根ヒルクライム2017
チャンピオンクラス 優勝
09-25
第12回キング・オブ・ヒルクライム富士山
エリート
4位(入賞)
10-15
JCRC第5戦 in 群馬CSC
SAクラス
4位(入賞)
EDクラス 10位
11-05
はやま南郷ヒルクライムスプリント2017
チャンピオンシップ 優勝
11-12
第29回 ツールドおきなわ
市民140㎞ 19位
<所感>
1年を通してコンディションの良し悪しはあったものの、今年はとにかくたくさんのレースに出て、またかつてない程の勝利を上げることが出来た(
なんと年間7勝!)。前半戦のまとめ内容と重複するけど、2016年12月から2カ月弱自転車と離れていて春シーズンまでにコンディションを上げられなかった。しかし5月の連休以降段々とスタミナが付き、7月以降のレースではかなり動けるようになった。加えて、7月~9月くらいは体重管理もしたため、8月-9月のヒルクライム3戦で好成績を残せた。ヒルクライムで初勝利したのが2016年だったけど、翌2017年にここまで戦えるようになるとは想像できなかった。トレーニング内容については次項にまとめるが、僕みたいな野良レーサーでも、まだ伸び代があることには感激した(正しく「伸ばせた」とは言えないけど)。一方で10月のJCRC群馬(SA)とツールドおきなわについては若干心残りがあった。詳細は個々のレースレポートに記載しているけど、9月のKOHを終えた時点で緊張感が途切れてしまったのが大きい。これも毎年のことなのだが、僕の中でKOHは国内最大級(出たことないけど乗鞍より長い・標高差がある!)のレースと位置付けしているため、これが終わると気持ちが一回切れてしまうのだ。KOH終了から沖縄まで高いメンタルを維持するには、沖縄で「優勝する」という強い意識が必要なのだと思う。
②2017年練習内容
日々の練習メニューは大きく変わらず、朝練は実走でパワーメーターを意識した登坂インターバルが中心となった。ただ2016年よりもパワー(TSS)を意識したためか、ついつい登坂インターバルの割合が多めだった。また、6月から職場が変わり朝練時間が短くなったのも要因だと思う。平日は精々40分位しか練習できないので、短時間・高出力等で効率的に負荷をかけることに注力した。ターゲット出力は90秒-400W強、90秒は単にコースの問題で特にこだわりはない。パワー値については修善寺で負荷がかかるとき400W~500Wだったため。
休日は峠を含めたロングライド。今年は(も?)箱根(椿ライン)・ヤビツ峠・湘南国際村を中心に走った。スキル向上のために色んな峠を走った方が良いと思うけど、2017年当初は諸事情でロードから離れており出力が極端に落ちていたため、効率的に「出し切る」走りが出来る「良く知った」コースでの練習が増えた。峠までの往路(平坦)をペース走、峠をTT、復路(平地)をTTとしたため、夏が終わる頃には峠と平地の出力がかなり上がった。パワーメーターの精度も影響するが、20分最大パワーも去年が298W強だったのに対し、今年は328Wだったので、平日の短時間高強度&休日のTT練習でFTPが上がったようだ。しかし「激坂」練習をしなかったため、あざみライン・車坂峠への対応力がなかった。
平地スプリント練習は今年も積極的にはしなかった。登坂スプリント練習はよくしたものの、ヒルクライムレースを中心としていたため平地練習の優先順位が低かった。
今年のトレーニングで特に失敗だと思ったのが、2月~4月頃にベーストレーニングを疎かにしたこと。年末年始の1カ月強トレーニングが出来ず、冬から春にかけて身体能力が落ち込んでいた。それに対し短時間・後負荷の刺激でパワーを取り戻そうとしたが、結果的に「密度の濃い練習」が出来る「ベース」が無かったため、その練習自体も非効率的になってしまった。練習に王道はなく、高強度練習に耐えうる土台作りから真面目にコツコツ取り組むべきだった。その時点の実力値に見合った出力で練習する必要がある。TSS的な観点でいえば、ロングライドでもよい。そういった面では今年GW中のロングライドを行ったことによりかなり改善できた。
あと今年は7月~9月くらいに体重を落とした。具体的には夕食の炭水化物量を減らしただけで、僕自身元々絞れた体ではなかったけれど、8月・9月のヒルクライム3戦で成績を残せたのは体重効果もあったと思う。ただ10月以降もロードレースがあったに関わらず、ヒルクライムが終わったとたん体重制限が出来なくなった。大した減量をしたわけではないけど、精神的負荷があったのだろう。
③レースについて
個々のレースについてはレースレポートに記載しているが、今年はより「戦略的に」走れた。
ロードレースにおいては「脚の休め方」「意表を突いた攻撃」「下りのエアロフォーム」「コーナの体重移動」「雨対策」が向上したと思う。今年は残念ながら雨レースが多かったけれども、おかげでウェア関係の準備や走り方が上手になった。下りフォームやコーナリングに関しては座学(図書や動画)でかなり改善した。また、7月の宮ケ瀬クリテリウム・JCRC群馬(ED)、8月やいた八方ヶ原HC(これはヒルクライムだけど)、11月はやま南郷HCスプリントではいずれも「読みを外した」ペースアップ・アタックから勝利を手にすることが出来た。自論だが、強い攻撃でも待ち構えていれば耐えきれるが、弱い攻撃でも意表を突けばダメージは大きい。日々のトレーニングによる身体強化とレース中の観察眼向上が出来たのだと思う。
ヒルクライムについて、良い成績が出せた後半3戦は全てYoutube投稿動画による「予習」を実施した。コースの雰囲気、走行ライン・時間・勾配・レース展開など全てでなくともある程度情報を入手することで、実際のレースにおいて思考に余裕を持つことが出来た。
「戦術の引き出し」が増えたこと、多くの「勝利経験」を得たことは今年のレースの成果だろう。
④2018年度のレース予定
スケジュールが明確でないため暫定だが、来年度のレーススケジュールをまとめる。
1月:(大磯クリテリウム)
2月:藤沢エンデューロ(or 大磯クリテリウム or ウィンターロード)
3月:都ロード( or JCRC修善寺 or 大磯クリテリウム or どこかのエンデューロ)
4月:ツールド八ヶ岳
5月:(車坂峠HC、あざみラインHC、箱根HC)
6月:Mt富士HC、富士山国際HC
7月:都ロード、JCRC群馬、(宮ケ瀬クリテリウム)
8月:(やいた八方ヶ原HC)
9月:(箱根HC)、KOH富士山
10月:JCRC群馬、都ロード
11月:(はやま南郷HC)、ツールドおきなわ
12月:
2018年は(も)ヒルクライムレースの成績をさらに上げたい。
直近の目標は
ツールド八ヶ岳年代別クラスの優勝である。この時期にコンディションを上げるのが苦手なので、2月・3月と早めにシーズンインし、4月に向けて調整していく。
続いて
Mt富士ヒルクライム選抜クラスの65分切り(ゴールド)。今年箱根HC優勝したので多分選抜されると思うのだけど、神クラスのクライマーに駆逐されるのは目に見えている。が、せっかくなので日本トップの登り屋を見に行こうと思う。準備はするけど入れ込み過ぎないようにする。どちらかというと、そろそろあざみラインを50分切りで優勝したい。毎年強力なライバルに苦手な急坂区間で離されてしまっているが、次こそは。
箱根HCについては連覇目指して参加予定。多分来年も5月か9月だと思う。
ホビーレーサーに人気のある乗鞍HCは未だ興味がない。ただ、6月のMt富士HC走ってからもう一度考えようと思う。
あと、毎年締めの
KOH富士山はエリートで優勝狙います。乗鞍HCからの刺客に蹂躙されるかもしれないけど、2018年HCの集大成として戦いたい。
ほかにも余裕があれば車坂峠HC、やいた八方ヶ原HC、はやま南郷HCに出たい。今年参加したけど、手作り感溢れる楽しいレースだった。甘利山HCも出たいけど、JCRC群馬の方が楽しいかな(コストパフォーマンス的に)。
ツールド美ヶ原も出たいけど、遠いので優先順位は低い。
ロードレースについては例年と変わらず日本CSCと群馬CSCを堪能したい。ツールド沖縄について言えば、フィジカル面だけなら140㎞の優勝争いに十分絡めると思う。ただ9月のKOHを終えてからメンタルが中々維持できないのも事実(そもそも来年も沖縄行けるかどうかって話だけど)。でも目標があった方が日々のトレーニングが充実するので、一応「
沖縄140㎞優勝目指す」と書いてみる。
他にも余裕があれば大磯クリテリウム、宮ケ瀬クリテリウム、エンデューロ等に参加してみたい。平地レースは苦手なので避けていたけど(苦手というか、レース展開が好きじゃない)、たまにでると楽しそう。
⑤2018年度に向けたトレーニング
特別なことは何もないけど、より上を目指すために限られた時間の中で「質の高い」練習を意識する。冬季はヒルクライム力強化のためFTP維持・向上を中心にトレーニングを進める。3月くらい(気温が上がった頃)から400W超えの登坂インターバルの割合を増やしていこう。また、放置していた平地スプリント練習も取り入れたい。
技術面ではダンシング強化を進める。このテクニック次第でかなり戦況を変えることが出来ると思う。スプリントについても絶対的パワーが低くほとんど上がらないと思うので、「スムーズな加速」を身に着けたい。難しいだろうけど、「力」がない分は「技」で補うしかない。
あと、冬季中の体重管理を頑張る。毎年2月をピークに体重増加してしまうが、やはり体重が軽い方がHCで勝てることを自身で証明してしまったので、無理しない範囲で調整して4月の八ヶ岳に備えよう。これも難しいんだけどね(笑)。
上記の通り今年は多くのレースに参加し、複数の勝利も経験でき、ロードレーサーとして「心」・「技」・「体」の全てが成長した。更に2018年度に向けて「機」についても秘密兵器を導入する。今までセカンドグレードモデルだったけど、今ならフラグシップモデルでも走れると思う。冬の間にしっかり慣らして自分の力にしよう。
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2016年キングオブヒルクライム富士山(年代別) |
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2017年やいた八方ヶ原ヒルクライム(年代別) |
2018年度こそツールド八ヶ岳ジャージを獲得したい。
簡単に勝てるレースなんてないけど、2018年度も頂上目指して頑張ります。